名鉄広見線・新可児―御嵩間が廃線へ 財政負担重く沿線自治体が存続断念、バス転換へ

名古屋鉄道(名鉄)広見線の新可児―御嵩間(岐阜県)について、沿線の自治体が存続に向けた協議を終了し、同区間が廃止される見通しとなったことが分かりました。名鉄側も「廃止の方向で進める」としており、今後はバスをはじめとする代替交通への転換が進められることになります。

財政負担の壁に阻まれ「上下分離」での存続を断念

存廃の議論を行っていたのは、沿線の岐阜県御嵩町、可児市、八百津町の3市町です。自治体側は、運行を名鉄が担い、施設や車両の維持管理を自治体側が実質的に負担する「みなし上下分離方式」による路線存続を模索していました。

しかし、御嵩町などの発表によると、この方式を導入した場合に生じる年間約3億4000万円に上る財政負担が他の住民サービスへ大きな影響を与えることや、豪雨などの災害発生時に生じる突発的な復旧費用を自治体側が負担しきれないことなどを理由に、最終的に存続を断念。名鉄との協議を終了することを決めました。自治体側は、代替交通へのスムーズな移行のため、2028年度末までの運行継続を名鉄側に要望しています。

かつては急行も直通した「ローカル区間」の終焉

名鉄広見線の新可児―御嵩間は、近年利用者の減少が著しく、名鉄全線の中でも乗降客数の少なさが際立つ区間となっていました。かつては名古屋方面からの急行列車がスイッチバックを繰り返しながら御嵩駅まで直通運行していた時代もあり、鉄道ファンや地域住民にとっては思い入れの深い路線です。今回の決定に対し、SNS上では以下のような惜しむ声や、冷静に受け止める声が相次いでいます。

  • 「ついにその時が来てしまった。昔は急行が御嵩まで走っていたのが懐かしい」
  • 「沿線の住宅地を見ても車社会。乗客がこれだけ少なければ、廃線も仕方がないのかもしれない」
  • 「みなし上下分離の負担額を見ると、自治体の規模に対して厳しすぎる。断念もやむを得ない判断」
  • 「この廃止をきっかけに、名鉄の他のローカル区間や全国の地方路線の存廃議論がさらに加速するのではないか」

代替交通としてのバス転換へ

今後は、地域住民の足を確保するための代替交通の整備が急ピッチで進められる予定です。一部では、朝のラッシュ時などへの対応として、路線バスやスクールバスの柔軟な運用を期待する声も聞かれます。

全国的に地方ローカル線の維持が課題となる中、大手私鉄の一角である名鉄における部分廃止の決定は、今後の地方交通のあり方に一石を投じることになりそうです。

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