日本関係船、緊迫のホルムズ海峡を初通過 商船三井LNG船、エネルギー安保にわずかな光
緊迫が続くペルシャ湾・ホルムズ海峡で、日本関係船として初めて商船三井のLNG船「SOHAR」が海峡を通過し、湾外へと脱出しました。中東情勢の不安定化を受け停滞していた日本関係船の航行再開に向け、わずかながらも前進を示す動きとして注目されています。 この通過は、イラン攻撃後の緊迫した状況下で、日本関係船としては初の快挙と報じられています。商船三井は、船員および船舶の無事が確認されたことを発表しました。 これまでの状況として、日本船主協会によると、3月25日時点でペルシャ湾内には日本関係船45隻が足止めされており、日本人船員24名を含む約1,200名が乗船していました。湾内に滞留する商船は、全体で約1,000隻にのぼるとされ、ホルムズ海峡が実質的に封鎖状態にあったことがうかがえます。 日本の石油輸送の要であるホルムズ海峡の安定的な航行は、エネルギー安全保障上極めて重要です。日本船主協会の長澤仁志会長は、早期のペルシャ湾脱出を強く求めており、「原油不足はカウントダウンに入っている」と危機感を表明していました。今回のLNG船の通過は、原油以上に市場の神経質な部分であるLNGの輸送が動き出した点で、大きな意味を持つと指摘する声も上がっています。 政府は、イラン側が友好国である日本関係船の通航を認める意向を示していることを踏まえ、安全確保に向けた調整を継続しています。しかし、一部からは政府の判断の遅さやイランとの交渉姿勢に対する批判も聞かれました。 今回の商船三井LNG船の通過は、ホルムズ海峡が「完全停止」から「選別的・限定的通航」へと一歩動いたことを示すものと見られています。しかし、湾内には依然として日本関係船44隻が停泊中であり、乗組員の安全確保と航路の完全な正常化には、引き続き国際社会との協調と外交努力が求められます。日本政府と企業は、連携を強化し、航路とエネルギー安全保障の維持に向けた取り組みを続ける必要があります。