釧路湿原の景観保護へ 鶴居村、メガソーラー予定地を8000万円で買収検討 - 高額補償に賛否の声
北海道鶴居村が、釧路湿原周辺で計画されていたメガソーラー開発を巡り、開発事業者である大阪市の株式会社日本エコロジーが所有する約10ヘクタールの土地を、8000万円で買い取る方向で調整していることが2月26日に明らかになりました。この動きは、釧路湿原の貴重な景観やタンチョウをはじめとする希少生物の生息地を守るためのものとされています。
村の関係者によると、買収金額8000万円の内訳は、土地代が約400万円、残りの約7600万円は日本エコロジーが森林伐採などにかけた経費に対する補償に充てられる見込みです。この買収には、全国から集まった寄付金などの活用が検討されています。
この高額な買収価格と、特に法令違反の指摘がある企業への補償に対しては、様々な声が上がっています。登山家の野口健氏は、8000万円という金額に「かなりふっかけられた印象」を抱き、「『嫌なら高値で土地を買ってくれ』という商売が成り立ってしまう」と懸念を示しています。また、一部からは、日本エコロジーが過去に森林法や土壌汚染対策法違反などが報じられていることを指摘し、「法令違反をしている企業に罰金という話ならわかるが、金を払うから出ていってくれって、倒錯している」として、法の欠陥を指摘する意見も出ています。中には、「景観保護を盾に、相場を無視した『8000万円』で村に買い取らせるのは、保護活動を悪用した公金搾取に等しい。開発を餌に高値転売を迫る手法はもはやビジネスではなく、自治体への脅しだ」と厳しい批判の声も聞かれます。
一方で、鶴居村の決断を評価する声も多数あります。「小さな村にとっては決して軽い額ではない。それでもタンチョウの生息地と釧路湿原の景観を守るために動くのは素晴らしい」とし、この買収が太陽光発電よりも価値ある行為だと賛同する意見もあります。鶴居村は昨年も同じ開発業者から開発予定地を300万円で買い取っており、継続して自然保護に努める姿勢が見られます。
この開発予定地は、釧路湿原国立公園からは外れた場所に位置しますが、タンチョウの寝床である音羽橋からの構図に写り込むため、景観保護の観点から重要視されていました。釧路湿原の維持を望む声は多く、「こないだも見に行ってよかったからほんと今を維持して欲しい」といった意見が寄せられています。
今回の問題は、再生可能エネルギー推進の重要性と、地域の自然環境・景観保護との間で、どのようにバランスを取るべきかという全国的な課題を改めて浮き彫りにしています。
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