鹿児島・悪石島で震度6弱の強い地震 住民の無事確認、海底噴火リスクと島外避難を検討
2025年7月3日午後4時13分ごろ、鹿児島県の悪石島(十島村)で震度6弱の強い地震が発生しました。気象庁によると、この地震による津波の心配はありません。
十島村役場によると、悪石島住民の全員の無事が確認され、大きな人的被害は報じられていません。住民は一時、悪石島学園のグラウンドなどに避難しました。政府は官邸対策室を設置し、防災担当大臣を招集して被害状況の確認を進めています。
悪石島を含むトカラ列島近海では、かねてより地震が頻発しており、今回の震度6弱は同地域における観測史上初めての揺れとなりました。震度1以上の地震はこれまでに1050回に達しています。
東大地震研究所の笠原名誉教授は、今回の地震に関連して「海底噴火のリスクがある」と指摘しており、火山活動との関連性にも懸念が示されています。専門家は、今回の地震の規模はマグニチュード5.5(Hi-netではM5.1)の中規模地震であり、長周期成分が出にくいため建物への被害は比較的少ないと分析していますが、継続的な警戒が必要と強調しています。
気象庁は、「当分の間は震度6弱の地震に注意し、それ以上の揺れも想定して」と呼びかけています。十島村の村長は、今後の安全確保のため、住民の島外避難についても検討段階に入ったことを明らかにしました。関係機関は、今後も地震活動の推移を注視し、住民の安全確保に向けた対策を講じる方針です。
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