万博工事の未払い問題、アンゴラ政府が「人道支援」で下請け救済 大阪府や知事の対応に賛否渦巻く

大阪・関西万博の海外パビリオン建設を巡り、工事代金の未払いに直面していた日本の下請け業者に対し、発注元であるアンゴラ政府が「人道的な理由」から約1700万円を支払っていたことが明らかになった。本来は法的な支払い責任がない外国政府が異例の救済措置に踏み切った一方で、国内自治体や万博協会の対応を巡って世論の間で大きな波紋が広がっている。

問題となっていたのは、万博のアンゴラ館建設において電気設備工事などを請け負った香川県の事業者に対する代金未払いトラブル。同社は約4300万円の工事代金が回収できない状態に陥っていた。アンゴラ政府側はすでに元請け業者に対して工事代金を全額支払っており、下請けに対する直接の法的支払い義務は存在しなかった。しかし、困窮する事業者の窮状や関係企業からの嘆願を受け、制度上の課題をクリアした上で、今年7月に未払い額の約4割に相当する約1700万円の支払いを実行したという。

この事態に対し、日本国際博覧会協会(万博協会)副会長を務める大阪府の吉村洋文知事は、アンゴラ側の対応を歓迎する意向を示す一方、公金による下請け企業の救済については「法的根拠がなく非常に難しい」と従来通りの慎重な立場を崩していない。

SNS上では「アンゴラ政府の柔軟で人道的な決断に感謝したい」「自国の事業者が困窮する中で他国に救われる形になったのはやるせない」とアンゴラ政府の対応を称賛しつつ行政側の姿勢に疑問を呈する声が相次いだ。その一方で、「元請けと下請けの間で発生した民間同士の契約トラブルであり、税金の投入を避ける自治体の判断は筋が通っている」といった指摘もあり、国際イベントにおけるサプライチェーンの管理責任と行政の関与のあり方を巡って議論が続いている。

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