イランがホルムズ海峡封鎖を宣言、米国の追加攻撃に対抗 原油高騰懸念で市場に動揺、円は160円台に
中東情勢が急速に緊迫化している。現地時間2026年6月11日、イラン軍事当局は米軍による連日の追加攻撃に対抗し、世界のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の「完全封鎖」を宣言した。タンカーや商船を含むすべての船舶を通航阻止の対象とし、航行を試みる船舶は攻撃の標的になると警告。これに対し、米国側は封鎖の事実を一部否定しつつも、国際市場や各国経済には多大な不安と動揺が広がっている。
米国の追加攻撃とイランの激しい反発
報道によると、米軍はイランに対して連日の追加攻撃を実施。トランプ大統領は「ミサイル49発を発射した」と言及し、自衛を目的とした作戦であることを強調した。これに対抗する形でイランが発表したのがホルムズ海峡の封鎖宣言だ。イラン側はさらに、クウェートなどの米軍駐留基地や海軍司令部を標的とする攻撃姿勢を見せている。これに対し、米中央軍は「商船は現在も航行を続けている」と説明しており、実際の海域閉鎖状況については見解が食い違っている。
日経平均が1,800円安、為替は一時160円台半ばへ
地政学的リスクの再燃を受け、日本の金融市場は激震に見舞われた。同日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比一時1,800円を超える急落となり、一時は6万2,000円台まで押し戻された。中東情勢の緊迫化に伴うリスクオフの流れや、日銀のさらなる利上げ観測、半導体関連株の売り先行などが重なった。さらに為替市場ではドル高・円安が急進し、1ドル=160円台を突破。燃料高と円安の二重苦への警戒が高まっている。
生活への影響と問われる日本のエネルギー対策
海運市場への影響も深刻だ。専門家の見通しでは、衝突が100日を超えて長引けば原油価格が1バレル=100ドル台を維持するだけでなく、ホルムズ海峡が完全に機能不全となれば200ドル超まで急騰する懸念もあるとされる。日本は中東依存度の高い原油調達について、これまでに代替調達の確保を段階的に進めており、コスト増を許容すれば一定期間は耐えられるとの試算もある。しかし、国内の一般生活者や物流・航空業界からは、エネルギーや生活必需品の相次ぐ値上げ、輸送コストの上昇が家計や企業経費を一段と圧迫することへの懸念が噴出しており、早期の緊張緩和が待たれている。
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