ポッカサッポロ、自動販売機事業から撤退へ コスト高騰と市場縮小が背景
ポッカサッポロフード&ビバレッジ(以下、ポッカサッポロ)は5日、自動販売機事業から撤退すると発表した。ライフドリンクカンパニーへの事業売却を決定し、約4万台の自販機が対象となる。機器の保全費用や電気代、輸送にかかるガソリン代、人件費の高騰が主な要因として挙げられており、ダイドーの不採算自販機撤去に続く動きとして、飲料業界全体における自販機事業の厳しさを浮き彫りにしている。
サッポロホールディングス傘下のポッカサッポロは、今後、酒類事業や飲料開発、特に高収益が見込まれるレモン関連事業に経営資源を集中させる方針だ。市場が縮小し、収益性が低下していた自販機事業を非中核事業と位置づけ、今回の事業売却は戦略的な判断とみられる。
今回の発表を受け、SNS「X」では多くの反応が寄せられた。「寂しくなる」「悲しい」といった惜しむ声が多数を占め、長年親しまれてきた「プリンシェイク」や「アチアチのコンポタ(コーンポタージュ)」、「加賀棒茶」、「ビズタイムカフェ冴えるBLACK」といった特定の商品に言及し、自販機でそれらが買えなくなることへの喪失感を表現する投稿が相次いだ。また、「自販機が無くなる時代が来るのか?」といった日本の自販機文化の将来を危惧する声や、キャッシュレス化への対応の遅れを指摘する意見も見られた。電気代や人件費の高騰、さらには防犯上の懸念から自販機事業からの撤退を「良い判断」と評価する意見もあった。
ポッカサッポロの決断は、消費者の節約志向による需要の伸び悩みと、維持管理コストの増大という二重苦に直面する日本の飲料業界、特に自販機チャネルの課題を浮き彫りにした形だ。今後、他の大手飲料メーカーがどのような戦略をとるのか、注目が集まる。
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