証券口座乗っ取りで中国籍2人逮捕、相場操縦容疑で初の検挙
警視庁、証券口座乗っ取りで中国籍2人を逮捕 相場操縦・株価不正つり上げの疑い
他人の証券口座を乗っ取り、株価を不正につり上げて売り抜けるといった相場操縦を行ったとして、警視庁は28日、中国籍の男2人を金融商品取引法違反(相場操縦)や不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕しました。一連の証券口座乗っ取り事件における初の検挙となります。
逮捕されたのは中国籍の男2人。警視庁の発表によると、両容疑者は氏名不詳者と共謀し、2025年3月頃、他人名義の証券会社の口座約10件に不正にアクセスした疑いが持たれています。さらに、これらの口座を利用して、特定の人材開発コンサルティング会社の株を違法に大量に売り買いすることで株価を不正につり上げ、その後に売り抜ける手口で利益を得ようとした相場操縦の疑いが持たれています。被害総額は数千億円規模に上るとも報じられており、証券市場の公正性に対する深刻な脅威となっていました。
この事件は、インターネットを通じた金融取引の安全性を揺るがすものとして、市場関係者や一般投資家の間で大きな懸念が広がっていました。警視庁は今回の逮捕を端緒に、犯行グループの全容解明と、事件の背景にある国際的な不正取引の実態解明を進める方針です。
証券口座の不正利用や乗っ取りは、近年増加傾向にあり、金融機関各社はセキュリティ対策の強化を急いでいます。投資家に対しても、二段階認証の利用や不審なメールへの警戒など、自己防衛策の徹底が呼びかけられています。
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