SNSで「ナイジャーノン」がトレンド席巻 『アルジャーノンに花束を』未読告白と大喜利の渦
SNSプラットフォームX(旧Twitter)上で、ダニエル・キイスの名作SF小説『アルジャーノンに花束を』を巡る新たなトレンドワード「ナイジャーノン」が急速に拡散し、大きな話題を呼んでいます。
「ナイジャーノン」は、「アルジャーノンに花束を」を「読んでいない」という状況をユーモラスに表現するネットスラングです。特に、元の作品名「アルジャーノン」に、日本語の否定形「ない」を組み合わせることで、「読んでないアルジャーノン」という自虐的かつ親しみやすい響きが生まれ、多くのユーザーが自身の未読状況を面白おかしく告白する際に使用しています。
このトレンドは瞬く間に広がり、「ウソジャーノン」(内容を知ったかぶりする人)、「エアジャーノン」(読んだふりをする人)、さらには「ワラジャーノン」(この状況を笑う人)といった派生語も誕生。SNS上では「アルジャーノン ナイジャーノン 本物ジャーノン」といった一連の表現で、まるで言葉遊びのような「大喜利」状態が展開されています。
中には、「アルジャーノンをちゃんと読んでルジャーノンのゲーム作者さんに 読んでナイジャーノンのエアジャーノンが訳知り顔で噛み付くのは本当に人としてダメジャーノンねえ…」と、この軽妙な言葉遊びの裏で、作品への敬意を求める声も見られます。一方で、「アルジャーノン読んだことナイジャーノン✋」「学生の頃に父親からプレゼントされたのに読んでナイジャーノン」といった、ストレートな未読告白も多数投稿されました。
この現象は、Yahoo!のトレンドワードランキングで「ナイジャーノン」が「アルジャーノンに花束を」を上回って1位になるなど、その影響力は計り知れません。皮肉なことに、この「ナイジャーノン」の盛り上がりが、「TLに流れてくるナイジャーノン郡を見てたらアルジャーノン読み返したくなってきたな」「ナイジャーノンTLがきっかけでアルジャーノンを読もうとしてる人達増えてるっぽい」と、未読だった人々や読み直したいと考えていた人々を、改めて作品へと誘うきっかけとなっている側面もあります。
単なるネットミームに留まらず、世代を超えて愛される名作に新たな光を当てるきっかけにもなり得る「ナイジャーノン」。このトレンドが、多くの人々に『アルジャーノンに花束を』という不朽の傑作に触れる機会を提供することを期待したいところです。
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