フリーランス法違反で小学館・光文社に初の勧告 公取委、取引条件不備・支払遅延を指摘
公正取引委員会は17日、2024年11月1日に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス法)に違反したとして、株式会社小学館と株式会社光文社に対し、同法に基づく初の勧告を行いました。
公取委によると、両社はフリーランスのライターや編集者に対し、業務委託契約を締結する際に、業務内容や報酬額、支払期日などの取引条件を事前に書面やメールで明示せず、また、成果物の受領後60日以内と定められている支払期日までに報酬を支払わない行為が確認されたとのことです。特に小学館では、短期間に多数の違反事例が確認されたという指摘もあります。
フリーランス法は、増加するフリーランスが事業者と対等な立場で取引できるよう、立場の弱いフリーランスを保護することを目的としています。しかし、出版業界を含む一部の業界では、以前から取引条件の曖昧さや支払遅延といった商習慣が指摘されていました。
両社は法施行後、社内マニュアルの整備や従業員研修を実施していたとされますが、公取委は「マニュアル内容を確認したが、そもそものフリーランス法の認識が誤っている」と厳しく指摘しました。これは、単に手続き上の問題だけでなく、法律の趣旨や基本的な考え方に対する理解が不十分であったことを示唆しています。
今回の初勧告に対し、SNS上では「フリーランス法が機能している」と評価する声がある一方、「法施行から半年経っても、依頼は口頭、報酬は目安といった実態は変わっていない」という懸念も上がっています。また、法律の理解が難しい点や、今後中小企業にどこまで浸透するのか、といった議論も交わされています。
今回の勧告は、フリーランスと取引を行うすべての事業者に対し、改めてフリーランス法の遵守と、取引条件の明確化、適正な支払いを行うことの重要性を示すものと言えます。特に、長年の商習慣がある業界においては、法の趣旨を正しく理解し、体制を整備することが急務となります。
コメント
コメントを投稿